最後にお箸をまとめて洗うのが、千尋のやり方だった。
しっかり泡を立てて、キュ、キュ、って音がするまで漱いで、隣のシンクの水切りカゴへ。
「よーし、完璧。」
古いけれど、ピカピカに磨いてあるのが自慢の、葦原家のキッチンである。
千尋は、銀色の蛇口を捻って止めた。
さて手を拭いて、とおでこの高さのタオルかけへと腕を張ったが、
生憎かけ忘れていたらしく、三本もあるプラスチックの骨に、一枚のタオルもかかってはいなかった。
「……またやっちゃった。」
と、指先から水滴を垂らしたらし、項垂れている千尋の背後で、かぱんと冷蔵庫の開く音。
「なに、また一人芝居?」
「……そんなふうに見えるの?」
「かなり。」
「そんなぁ……!」
売り言葉を買って振り返った千尋だったが、そのあまりにみずみずしい姿に、またシンクへ向き直る。
キッチンと風呂場は続きになっていて、うっかりしているとこういうことになる。
「ほ、ほら、ちゃんとバスタオル使わないと、Tシャツが湿っちゃってるじゃん。」
「脱衣所暑いんだよ。早く出たかったし。」
「わかるけど……」
「着ないで上がって来るよりマシだと思うけど?」
「も……へんなこと言わないでよ。」
言われたままの姿がくっきりと脳裏に浮かんで、慌てて首を振る千尋である。
那岐は、真っ白のバスタオルを肩からかけて、いつものように中腰で冷蔵庫をのぞいているのだろうか、
お風呂上がりはそれしか飲まないと決めているらしい、緑の瓶にはいった炭酸水は、
千尋にはどう考えても美味しいと思えないもの。
キャップをきりきりと捻る音がして、しばらくのあと、
頭の上にふわんとタオルがかけられて、視界が真っ白になった。
「もぅ……なぁに?」
「使ってないから、使えば?」
「………あり、がとう。」
千尋は、髪に静電気を起こしつつ、タオルを引いてきて、
殆ど自然乾燥しかけていた手のひらを、やわらかい糸のあつまりの中へ埋め込んだ。
使ってない、なんて言うけれど、それは本当のことだと思うけれど、
それでも、湯上がりの身体にかかっていたそれは、
しっとり湿気てあたたかだったのだ。
あぁ、とても、くるしい。
那岐は早くも続きのリビングへ行ってしまって、ソファにぽすりと斜めになって、炭酸水を飲んでいる。
リモコンをぽつぽつ操作しては、チャンネルを変えているのも、いつもの風景。
結局、そんなに見たいのないな、って言って、千尋が風呂から上がる頃には、
部屋に戻っているのが常だ。
そんないつもの横顔が、いつからか特別になっている。
少なくとも、千尋の胸の中では、最近殊更に、特別の横顔になって焼き付き始めている。
夕食のときに、お箸を持つ左手の、やけに綺麗に見える指とか
なに見てるの、って言われるときの、薄い色の睫毛が二度、訝しげに瞬くのとか
いま、緑の瓶のなかみが通って、喉がごくんと上下するのが、ここからでもはっきり見えることとか
たとえば、どんな感じがするんだろうと、思うこと。
あの指で、たとえばほっぺたを、ぴったりと包まれたら
それも、睫毛の長さがわかるくらいの距離で。
たとえば、たとえば
あのくちびるで、キス、とか、されたら―――――
――――――したことあるのかな。
「なに見てるの。」
「――――んはっ?!」
いつのまにか、身体はしっかり那岐のほうを向いていたらしい。
千尋はバスタオルを握りしめて言葉を探す。
「えと、あの……!」
那岐のクリアな視野の中で、どんな顔になっているのか、少なくとも挙動不審には間違いなく、
こんなでは、そのうちきっとどう見ても、可愛いとは言えない女の子になってしまうに違いなく、
いや、それは、いや。
「那岐は、き……キスとか、もうした?」
怪訝そうにしていた顔が、少しだけ変わる。
那岐は、瓶の縁を唇に押し当てたまま、ぽかんと、何もないみたいな表情になっていた。
今頃になって我に返る千尋である。
「なっ、なっっ、やだ、なに言ったんだろう私……!」
「……キスしたことあるかって。」
何で言うんだろう、この人は。
「わ、忘れて!きっとどうかしてました。」
「知りたくないの?」
「し、知りたいけど―――」
もう、前を向いてはいられないくらい、顔は熱くなっているのに、那岐はそれを、知ってて言うのだろうか、
もしそうだったら噛み付いてやりたいくらい。
「〜〜〜〜じゃなくて、知りたいんじゃなくて!」
「あるよ。」
「――――――――。」
あ る よ
ついでみたいに言って、チャンネルを変える。
そんなの見てたっけ、っていうバラエティ番組でリモコンは置かれて、
どーでもいーですよーってかんじの、笑いの効果音がリビングを包んでゆく。
笑うでも、突っ込むでもなく、そのまま口をつぐんでしまった那岐を、
もう、見ていられなくて
千尋はそのまま風呂場へ逃げた。
動転していても、服のまま湯船に浸かったりしないのが、人間のすごいところだなぁ
なんて、思いつつ。
みずいろの、ぬるい水に沈んでゆく身体は、ゆらゆらぶれる。
(私も、那岐と。)
思えば、思うほど、ぽつりぽつりと、波紋がおちる。
いともあっさりと摘み取られた心を、逆なでするみたいに、後から後から込み上げる。
(那岐とキス、したかったなぁー。)
こんな声が聞こえないように、顔も、耳たぶも、濡れた手でつつんだ。
だから、そのあと那岐が、思い出したように言ったことを、知らない。
◇◇◇
あ る よ
どんな言葉で返すだろうと、これまで覚えた千尋の表情の、たくさんを思い浮かべるのに忙しくて
那岐はその視線の先で、テレビの画面なんかを見ているヒマはなかった。
まだそこで、わなわなの手でバスタオルを握りながら、
最近やけに交差することの多くなった、青い大きなまるい目が、
那岐に向かってきつい視線を向けているだろうと予想して、種明かしのタイミングを待っていた。
けれど、結果的にそれは、少しだけ遅かったみたいだ。
「嘘だよ。」
那岐にしてはしっかりと、声帯を工面して言い切ったはずだったのに、
しがなくも無人のキッチンへと、その言葉は吸収された。
「って、嘘だろ……」
思わず半分腰を浮かせた那岐である。
残念ながら嘘でなく、千尋の姿はどこにもない。
置いていかれたように思うのは、タオルのかかっていない布巾かけもそうだったけれど、
灯りの落ちた壁に、錆び付いた押しピンでとめたカレンダーが、三月のままで忘れられているのもそうで。
今日から、四月なんだけど。
一年に一回だけ、嘘言ってもいい日なんだけど。
「………参ったな。」
那岐は、斜めになっていた身体を戻して、こくりと一口、炭酸水を流し込んだ。
喉の奥へ弾けてゆく、少しも甘くない泡が、やけにきつい気がした。
「これじゃ、部屋に行けないじゃないか。」
つきとおせば、いつかまことになる嘘なら、このまま寝てしまってもよかった。
けれど、四月の嘘は、可愛い嘘でないといけないから
この嘘は、ほんとにしてしまうわけに、いかないから
せめてつまらないテレビでも流しつつ、ポーカーフェイスできみを待つ。
(千尋としか、したくないに決まってる。)
もしかしたら、今頃湯船で泣いてるかもしれない、
そう思うと、できることなら今すぐに、もう一度腰を上げて追いかけてしまいたくなる心。
けれど、那岐は今や、自分が正式に男であることを自覚していて
千尋は、そうでないのだと、いやというくらいにわかってしまっていた。
故に、追いかける訳にはいかないから、
しくしく痛む心臓を宥めながら、千尋を、正直にここで待つ。
ぽつり、ぽつりと、まるい涙が、水深にしたがってぶれながら、ゆるい波紋をつくっていないように
それだけを、願っていた。
◇◇◇
千尋が、脱衣所から出てきたのと、風早が、タオルを抱えてキッチンへ入ってきたのとは同時だった。
「んー、さすが俺、計ったとおりですね―――――あれ、千尋?」
風早は千尋のあかい目元を見おろして、それからリビングでテレビに釘付けになっている那岐を見やって、
(なるほど。)
生来の何かで、何かを嗅ぎとったのである。
「新しい季節になったことですし、入るついでに大掃除してきちゃいますね。」
「え……でも、」
もう遅いから、と千尋は言ったのだったが。
「どうせ春休みですし、思い立ったが吉日と言いますから。むむ、腕が鳴るなぁ。」
「あ、風早――――」
パタムと小気味よく扉は閉じて、ものいわぬ空間がぽっかりと、二人をつつむ。
「助かるけど、掃除用具持ったのかなぁ。」
「は?」
「ううんべつに。」
「………へんな気まわしてくれなくたって。」
「え?」
「いや、別に。」
那岐も、千尋も、この沈黙をどうしたら、という気持ちで始めた会話であるから、
最初の幾つかは殆ど耳に残らなかった。
そして、その後も、テレビが何を言っているかもわからないくらいの
奇妙な沈黙で、狭いキッチンとリビングは、まさにしんしんと埋まってゆくのだった。
千尋は、のぼせるくらいにあたたまっていたのだけれど、
いつしか通常の体温へと戻りつつあり、
ということはそれくらいの間、冷たい床の上で立ち尽くしていた、ということになる。
ふたりっきりだ、ということを
意識しすぎて、動けない。
それは、千尋だけでなく、那岐にとっても、同じだった。
「じゃ、ね、寝よっかな。」
「………。」
先に動きを見せたのは千尋で、那岐は未だ、カラの瓶を抱えたまま、まっすぐテレビを見ている。
「……あの!」
「……なに。」
「……だから、寝よっかなって。」
「うん、じゃぁ、寝れば。」
「う………。」
千尋の気持ちを代弁するならこうである。
私はこんなに好きなのに、なに、それ。
こんなに好きなのに、誰かとキスしたとか言っといて、なに、それ。
いつもはどーでもいーって呆れ顔してるような番組を、まじまじ見入って
こんなに悲しい私のことを、じゃあ寝ればって、
なんでそんなにわからずや。
お風呂でしか泣けなくて、ウサギみたいにまっ赤になったこの目のことを
チラッとくらいみてくれたって
どうしたのくらい言ってくれたって
それくらいのことは、私にだって受け取る権利が欲しいの。
キスしてなんて、言わないから、いまだけ私を、見て。
那岐を好きすぎて、ひとりで泣いた私を、少しだけ、見て。
足音を立てて、千尋は、歩き、歩いて、
やがて那岐の前に立っていた。
画面を遮るようにしたから、当然怪訝そうに見上げる顔を、きりと睨んで見下ろしていた。
「きらい。」
ここはリビングで、もうひとりではないのに、涙が出た。
冷めやらぬ頬を、つつとつたって流れた。
そして、那岐が言う。
ちょっと、と上体で千尋をよけて、瓶をテーブルにことんと置いて、
なんだか、少し面白そうに、言う。
「来る?」
吹っかけた方向とはあまりに風向きが肩透かしで、
どこに?と、聞くまでもなく、那岐はそのかたわらを、てのひらでぽすぽすと数度叩いた。
「え……。」
那岐は同時に空いた方の手で、リモコンの電源ボタンをぷつんと押した。
突如の静寂に沈む、狭い狭い部屋を意識する。
「な、ぎ?」
「だから、おいでって。」
「――――っ」
その視線に竦んで、思わず息を呑んだとき、
引きずられるみたいに手首を掴まれて、かくんと視界が一段落ちた。
千尋は真白のソファの上、正しくは那岐の膝のあたりへ、バランスを崩しつつ倒れ込んでいた。
すごく、綺麗だと、触れてほしいと、ずっと思っていた指が、
頬の涙を拭ってく。
なに、これ、近い近い。
那岐は、そのまま身体を捻るようにして、千尋を背凭れに押し付けた。
ずい、と胸に重みをかけられて、思うように抵抗できない。
それに、こんなのは、長く一緒に暮らして来た中でも、初めての距離なのだ。
ひとつ、ふたつ、と、睫毛の本数まで数えられそうで、息ができない。
「なんか、千尋、今日へんだよ。」
まるで初めてみる顔、けれど、すごく、すごく、好きな顔。
「さっきから、妙なことばっか言ってさ。ほんとどうしたの。」
「………かっこいい。」
「………は?」
那岐の、今にもキスされそうだと思っていた、少し怖いくらいの強い目が、
まるくまるくかわって。
「な、にが?」
一変して、まるで躊躇ったみたいに、言った。
ロックされた照準から外れたことに、何故に安堵するのか、わからないまま千尋は、真正直に答えるしかなくて。
「かお。」
「…………。」
どさくさに紛れて、言ってしまったのは、よかったのか悪かったのか。
那岐は、盛大に俯いて、千尋が見るものはただ、頭頂ばかりになってしまった。
掴まれた手首も、みるみる力が抜けてゆく。
「エイプリルフールだからって、持ち上げすぎじゃないの?」
「……えぷろん、なに?」
「……それでもいいけど。さっきは嫌いって言ってさ。どっちがほんとの嘘?」
「んー……なに言ってるのかわからない。」
那岐は、ようやっと顔を上げて、
「だからエイプリルフールだよ。四月一日。」
ゆっくり、諭すように言った。
千尋は、久しぶりに聴いた単語を、頭の中で、矯めつ眇めつ、そして、思い出した。
「―――――って、じゃ、じゃぁもしかしてキスのことも……っ」
「鵜呑みにするから、ほんとどうしようかと思ってさ。」
「だ、って、」
「けど、見抜けないっていうのも、どうかと思うんだ。」
―――――ねぇ、千尋。
ふわりと、もうひとつ近づいた、同じボディソープの匂いに、
まるで酔ったみたいに、引き寄せられるみたいに、
千尋の小さな胸は那岐の同じ部分で、ゆっくりゆっくりつぶされてゆく。
「いまから、本当のことにしようか。」
「……ん?」
確かに、疑問形で、返したのに。
千尋の、湯上がりのくちびるは、ほのりとあかく、ふくらんで
那岐はそれに、そっとそっと、重ねる。
言葉を止めた細胞膜は、確かにかさりと、でも、つぶれた途端にやわらかく
中の液体を染み出させるみたいに、同じ重さで隙間なく、押し付け合う。
あぁ、これが、那岐の。
あぁ、いま、私は那岐と、キスしてる。
怖いわけではないのに、そんなはずはないのに、
身体の、胸の、底のほうから、いっぱいいっぱいの震えが来る。
小さく、けれど激しく皮膚がざわめいて、同じようになっている那岐の手のひらが、腰から徐々に、上へ、上へ。
躊躇う仕草は、けれど確かに、千尋の小さな膨らみへ、そわそわと近づいてゆく。
「ん………」
「千尋……っ」
衣替えした後のパジャマは、ただただ薄く、頼りなく、襟元からラインのとおりに沿って、
あまり見せたくはないくらいしかない、胸のかたちを浮かせている。
ソファの繊維を逆なでながら、千尋の背中は少しずつ押されて、
じりじりと目の端に、ふかふかの座面が映り込んでくる。
(このままじゃ、ほんとにほんとに、押し倒されちゃう。)
キスの揺らぎの中で、ひたすら汲み上げる理性の、なんて儚いこと。
千尋はそれを、いま、身をもって覚えている。
くすぐられるみたいな甘さに抗えないまま、千尋のまるい膨らみは、いつしか那岐の手のひらに
ぴったりと、おさまってしまった。
「那岐、それはっ………」
「ん、………ダメ、だよね。」
「え、と………ダメ……ていうか」
「わかってるんだけどさ、なんていうか………」
レンタルして観る外国の映画とかだと、こういうことになった手のひらは、
そのうちふにゃふにゃと胸の形を変えて、指で先をつまんだりして
女のひとは高い声とかを出したりしないといけなくて
千尋の知識では、そのように認識されている行為の、
ふたりはまさに、その、きっと入り口あたりまできている、そんな自覚があった。
けれど、那岐の手のひらは、ただただ千尋のまるみの上で、
動くでも、離すでもなく、ひたすら包んで止まっている、そんな表現にしか満たない。
「ぁ……っふ……」
「すっごい心臓。」
「な、那岐だって。」
「ん、僕もだけど。」
このまま言葉を続けることの気まずさに負けて、口付けてごまかす。
乾いてくる唇を、舌で濡らして、
先を差し入れたりして、間を繋ぐうちに、言い様のない気持ちよさが充満する。
これは、那岐が、すること?
男の子はこんなふうに、女の子を、全部で包み込んでしまえるの?
思うと加速して、背筋までしっとり汗が滲む。
――――――だめ
腕を最大限に突っ張って、胸を剥がしたのは同時だった。
突っかかりそうな心拍と、吐き出しそうな呼吸を繰り返して、
互いの何も、視界の尾にさえ入らないように、ひたすら身体を捻って、端へ、端へ。
まるで、ふたり、焦げたなにかになったみたいだった。
「………ごめん。」
唇を、なにかで押さえたみたいな声で、那岐の声が小さく聞こえた。
「ご、ごめんなさい。」
千尋は両の手で頬を押さえながら、沸騰したみたいな声で言った。
キッチンには、とても漏れないくらいの、小さな小さな、けれども早い息づかい。
はじめてつくったふたりぶんのそれらを、いとも簡単にほったらかして、離れてゆく気にはなれなくて、
それが、那岐も同じだといいと、千尋は思いながら、
躊躇いがちに振り返る。
周りの空気まで色づかせながら、ぱちんと目が合った。
「……続きでも、見る?」
「ほ、他のチャンネルのほうがいいな。」
「とは言うけど、何かやってたっけ。」
「うーん。」
そろそろと、どちらからともなく、お尻を中央へと移動させて、
そのまま、気持ちが導くままに、千尋は那岐の、膝の間へ、すぽんとおさまる。
那岐はリモコンのボタンを押してから、ついでみたいにして千尋を抱き竦めた。
「今日だけだよ。」
どんな顔で言ってるか、何となく、見える気がした。
「どうしようかなぁ。」
「千尋。」
「嘘。うん、今日だけ。」
四月のはじめの、優しい嘘は、少しずつ暖まって、色づいて、
やがてほんとのキスをしたい。
今日だけじゃなくて、今まで通り、ずっとずっと、
私は、那岐の、そばにいたい。
「あとでカレンダーめくんなよ。」
「はぁい。」
「ま、新学期早々実力テストなんて、忘れたいのはわかるけど。」
「忘れてたのに言わないで。」
「だね。」
湯船に溶かした涙は返上。
今頃は風早がからっぽにして、綺麗に磨き上げてくれてるだろうか。
代わりに身体ごと溶かしあう、いつもと違う動悸を、もうすこしだけ、ここで。